シパダン
マレーシア・ボルネオ島の東海岸、セレベス海に浮かぶ周囲わずか1.2kmの小さな島・シパダン。
海底からそびえる火山の頂に育ったサンゴが、水深600mを超える絶壁「ドロップオフ」を作り出した、世界のダイバーが一度は訪れたいと憧れる海中楽園です。
シパダンってどんな場所
マレーシア・ボルネオ島の東海岸、街から少し足を延ばした先に浮かぶ小さな島、それがシパダンです。
何より驚くのが、その海の透明度。船の上から見下ろすだけで海底のサンゴがくっきり見えるほど澄み渡った青は、一度見たら忘れられません。この海の下には水深600m以上の断崖絶壁「ドロップオフ」が広がっており、世界中のダイバーが"生涯で一度は潜りたい聖地"として憧れる、まさに海のワンダーランドです。
マブール島 水上コテージ
そしてシパダン旅行のもうひとつの楽しみが、隣接するマブール島の水上コテージ。
部屋のテラスからそのまま海に飛び込めるロケーションは、ダイビングの合間の贅沢なご褒美時間。シパダン自体は環境保護のため島内宿泊が禁止されているので、このマブールの水上コテージに泊まりながら通うのが定番のスタイルです。
マブール島の水上集落に暮らす「海の民」バジャウ族
世界中のダイバーが憧れるシパダンとマブール島。その華やかなリゾートの水上コテージの近くには、木造の簡素な家々が海の上に並ぶ集落があります。ここで暮らしているのが、「海の民」と呼ばれるバジャウ・ラウトの人々です。
華やかなリゾートとの光景の差に、複雑な思いを抱かされます。


バジャウ族ってどんな人たち?
バジャウ族は、フィリピン南部・マレーシア・インドネシアにまたがる海域で暮らしてきた海洋民族で、「海の遊牧民」とも呼ばれます。センポルナ周辺に住むのは、その中でも「バジャウ・ラウト(サマ・ディラウト)」と呼ばれる人々です。セレベス海一帯を1,000年以上にわたって生活の場としてきました。素潜りの能力は驚くほど高く、科学的な研究の対象にもなっています。
どんなところに住んでいる?
かつては「レパ」と呼ばれる小さな木造船で暮らし、生活に必要なものはすべて海から得ていました。現在は多くの人が、浅い海の上に杭を立てた木造の水上家屋に定住しています。マブール島でも、リゾートの水上コテージのすぐそばに、簡素な家々が並ぶ集落があります
生計は?
中心は漁業と観光です。男性は素潜り漁や魚の売買を行い、女性や子どもは観光客にココナッツや手工芸品を売って家計を支えています。
子どもたちの教育は?
多くの人はマレーシア国籍を持たないため、子どもたちは公立学校に通えず、NGOなどが運営する「オルタナティブスクール(代替学校)」で学んでいます。センポルナでは、「Sekolah Alternatif Semporna」や2015年からオマダル島で活動する「Iskul Sama diLaut Omadal」などの学びの場があります。
社会インフラは?
国籍がないため、公的な教育・医療・正規の雇用といった基本的なサービスを受けにくい状況にあります。水上の家は電力網や水道につながっていないことが多く、インフラ面の格差は大きいのが現状です。集落ではゴミ処理などの環境問題も深刻で、NGOが応急処置や医薬品の提供、水へのアクセス改善といった支援を行っています。
ギャラリー
ベストシーズン
シパダンは一年中潜れますが、ベストシーズンは乾季にあたる4月〜12月です。
中でも4月〜6月上旬は海況が特に良く、その分ハイシーズンで予約が埋まりやすくなります。8〜9月はウミガメの産卵の最盛期で、ウミガメ好きには見逃せない時期です。
一方、1月〜3月は雨が多く、透明度が大きく下がることがあります。
行き方
日本からの直行便はないため、成田・羽田・関空などからコタキナバルへ飛び、国内線でタワウへ。そこから車で約1時間のセンポルナへ向かうのが一般的なルートです。
センポルナからは、ボートでマブール島などのリゾートへ渡ります。シパダンへはマブールからボートでわずか15〜20分。タワウからの送迎がセットになったリゾートのパッケージも多くあります。
費用感
旅行費用の目安は、4泊5日で約25〜40万円です(航空券と現地パッケージの一般的な相場から出した概算です)。
現地の名物:ヒナヴァ(Hinava)

画像:Terencetulus(CC BY-SA 4.0)
サバ州の先住民カダザン・ドゥスン族に伝わる郷土料理「ヒナヴァ」。新鮮な白身魚をライムやショウガの花、唐辛子、シャロットで和えた、いわば"ボルネオ版セビーチェ"です。
酸味と香草の爽やかさが効いた一品で、暑いボルネオの気候にぴったり。センポルナの町の食堂やナイトマーケットでも味わえるので、ダイビングの後の楽しみとしてぜひ試してみてください。
